日々の雑感、他愛ないこと。印のように記してみたり。日々の呼吸を此処に。

(6月からお休みしていましたが、再開しました。)
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駅のホームにて


 米の袋と煎餅の箱の他に、餅に蜜柑に落花生に蛸のマリネに鮭のマリネに・・・と詰めるだけ詰めて貰った手提げ袋を手に車を降りると帰省は終わった。
 駅のホームは寒いから電車がすぐに来ないと自然と俯いてしまう。家を出たときも同じようにホームに立ち、ひとりで立ちひとりで歩いていくことを想ったけれど、どんなに時が過ぎても此の感覚が無くなることはないだろう。
 地平線まで続く線路の頭上には青空があり、あたしを悲しくさせる。逝ってしまった人やもう逢うことないだろう人が次々と脳裏を過ぎっていっても胸に留まるのは数人ばかりで、あたしの器の大きさに丁度合う人数になっている。学んだことを想うとそれくらいしか学べていないとも想うのに、随分といいものばかり教えて貰ったように想い胸が熱くなってくる。
 ホームにはいろいろなものにいろいろな感情が存在しているけれど連れていけるのは自分しかないと、ゴーオゥっと云う音を立て電車が入ってくればすぐにわかる。其れはほんの一瞬のことなのにいつでも躊躇いなくあたしは乗車する。そして、ホームを振り返ることもなく空いた席に腰を下ろし、弐拾歳になったら毎日細胞は死んでいくのだって、と聞かされた或の日から毎日口にしているさよならをそっと呟くのだろう。

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