日々の雑感、他愛ないこと。印のように記してみたり。日々の呼吸を此処に。

(6月からお休みしていましたが、再開しました。)
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言葉


 昨日作った茶封筒を郵便ポストに落とした後、アネモネでも入ってないかと覘いた花屋の店先に菜の花をみつけ購入した。さすがに原っぱで失敬してくるものと違い、随分茎の太い菜の花だった。僅か参本ばかりだと云うのに、切り花を手に入れたら花瓶にしようととっておいた瓶にはとても入らなかった。其れで急遽既に棄てようとビニイル袋に入れてあったインスタント珈琲の空き瓶を出してきて活けた。そして、家の中でも陽射しが入り明るさの壱、弐を争う玄関に花瓶を置いた。
 菜の花を見掛ける都度思い出すのは、昨日手紙を書いた彼女の顔だ。それほど一緒の時間を過ごしたわけでもなく、手紙で話すことが殆どだったのに、何故だろう・・・。彼女ばかりでなく或の人だって或の人だってそうだ。或の人なんて手紙もそうやりとりしたわけでないのに、まなざしが浮かぶ。想っているよりずっと多くのやさしいものをあたしは貰っていたのだろう。其れは言葉にならない気持ちでなく、言葉にできない気持ちでもなく、言葉にない(口にしない文字にしない言葉と言葉の間にあり言葉にない)気持ちだろう。其れを言葉にするような、もしかしたら無粋なことを自分はしているのだけれど、其の侭が壱番よいことだとは決して想ってなく、言葉にないものを言葉で表現しようとするのも言葉だろう。
 花瓶の高さに目線を合わせ菜の花を眺めようと玄関にしゃがむと、昨日郵便ポストに落としたふくらんだ茶封筒のふんわりした感触を思い出し頬がゆるんだ。

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