日々の雑感、他愛ないこと。印のように記してみたり。日々の呼吸を此処に。

(6月からお休みしていましたが、再開しました。)
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 今年も裏木戸の周りでは菊が伸び放題になっていた。
 壱度呼吸が停止してしまったことがある父が其のときに見たと云う菊はどの種類の菊だったのだろう。今になって想えば色や大きさなど尋ねておけばよかったと悔やまれるものの、あたしが其れを見るのもそう遠いことではないだろう。
 かつて、拾年廿年と云う時間はたいそう重みのある、果ての無いようなものと感じていた。其れが今は、高が、とさえ想う。鼓動あるものも鼓動を持たずとも命を見い出せるものも、朽ちてしまったかと想うと芽を出してみたりと、そのようなことを繰り返し時に流れていく。
 白髪の生えるようになったあたしの髪を見て、おまえも随分と齢をとったと父は笑うだろうか。
 菊が咲いたなら手折れるだけ手折り今年も父に供えようと想う。

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