日々の雑感、他愛ないこと。印のように記してみたり。日々の呼吸を此処に。 忍者ブログ

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熟れた果実


 伯父の家から貰った柿はいつになったら熟すのだろうかと心配していたほどだったのに、ひとつ熟し始めると次から次へと熟し、あっと言う間に最後のひとつになってしまった。
 熟さぬうちは渋くとても食べられたものではないのに、熟すとあまくなる此の柿くらいしか柿は食べない。やわらかくあまみの強い柿は苦手だ。少し硬さのあるものの方がいい。それから中にゴマが見られこと。これは必須だ。

 帰省するバスの中、眺める秋の光景はたわわに実った柿の樹ばかり。どの家にも柿の樹がある。そう云う地域が残っているのが嬉しい。
 郷愁と呼べるほどのものがあたしにあるなら、昔沼だった低い土地と其処に飛び交う蛍、青い山並みと土手の高い大きな川。それから祖母がいた頃の伯父の家で暮らした日々だろうか。其処にはなにかしら熟れた果実が存在する。

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