日々の雑感、他愛ないこと。印のように記してみたり。日々の呼吸を此処に。 忍者ブログ

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木枯らしの季節


 物干しに掛けたバスタオルが旗めいて、近付いている冬を知らせていた。衣文掛けがぶつかりあいカタカタと鳴らし、アスファルトを転がる落ち葉が乾いた声を発し、毛布のようなストールに身を包んでいても木枯らしは躯を抜けていこうとする。おとつい立冬だった。
 去年は引っ越しに追われ、秋物の衣類は残り物のコートを壱枚買って終わった。今年の秋の始まりは寒暖の差が激しくこれまで夏物と冬物を交互に着て過ごしてきたけれど、躯が慣れてきたので秋物を探しにいくと、店に並んでいたのはアクリル製品ものばかりでがっかりした。
 あと弐週間したら小雪だ。そうなったらセーターなしでいられなくなる。踵も硬くなってきた。そろそろ加湿器を出さないといけない。それまであるもので過ごそう。
 何となく落ち着かない気分になっているのは、今年も終わることを意識し始めたからだろう。あたしが帰省するのを今年も父が待っているような気がする。それと少しづつ淋しさも感じ始めている。世界は今日も落ち着かず、彼が生きていたら何を想っただろうか。

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