日々の雑感、他愛ないこと。印のように記してみたり。日々の呼吸を此処に。 忍者ブログ

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手紙


 耳を出して、と伝えた筈が声が小さいからか伝わってなかったようで、切って貰った髪を見ると耳は隠れていた。けれど気に入ったのでいいと想った。短くなった髪が軽く、足取りも軽く家に帰った。そうして郵便受けを開けると手紙が壱通届いていた。
 返信するに時間が掛かる自分にも手紙を届けてくれる彼女のことなので、皆とも続いていると疑わなかったけれどそうでなかったようで、驚きと共に手紙に向かい壱礼せずにいられなかった。それより胸がいっぱいになったのは、殊更打ち明けなくともいいことを彼女も黙っていたことだった。
 鬱です、障害があります、病気を抱えています、・・・と云うものは自分の壱部であり自分を表すものでなく、其れを必要が無い限り述べる必要は無いと自分は想っている。だから自分も或のことを彼女に記さずにいたけれど、最近になり手紙の内容の流れで記した。自分は他人もそう云う人でないとつきあえない。
 鬱でアダルトチルドレンで、癌で残り少ない命で(此れは嘘だったようだが)、と前面に出していた人がまた遠くなっていった。自分を解って欲しいと云う者は人の数に等しいのだろうか。けれど少なくとも、相手をみつめ対話しようと想っている者は人の数から遠いだろう。
 辛い出来事が今日もテレビから流れてくる。其の前で、せめて、ととても小さなものを胸にしまいなおし、珈琲を淹れていた。

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