日々の雑感、他愛ないこと。印のように記してみたり。日々の呼吸を此処に。 忍者ブログ

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巣ごもり


 壱週間とはいかなかったけれど玖日掛けてベストはできあがった。いつも拾日掛かるから予定通りと言えば予定通りだろう。
 金木犀が終わりを告げた途端、太陽が南東側の部屋を照らす位置まで下りてきて、家の中が明るくなった。浴室は年中明るく、廊下は年中暗く、台所は朝だけ明るいのに変わりはないけれど、ふた部屋だけでも様子が違ったのが気分を変えさせてくれる。よりいっそう秋になったのだと想うと、巣ごもりを始める獣たちのように部屋の中を忙しなく動き廻らずにいられなくなった。編み物の道具を棚からおろし、夏物と秋物の入れ替えをし、此のところの晴れ間の少ない空に何処か黴てはいないか点検し、此の家の冬の寒さを思い出し押し入れの中を調べ買い揃えるものを書き出し、疲れた頃珈琲を淹れた。
 越してきて弐回目の冬が来ると想うと胸が逸る。あとは机をしまい炬燵を出し、便箋を選んだり膝掛けを取り出したりするだけなのに、冬の星に生まれたらシャロンみたいになれたかな・・・、ってROSSOのシャロンをまたうたっていた。そうして雨が降らないだろうかと暫く空を見ていたのは、パーカーのフードを被って外に行きたかったから。耳の内で音楽が鳴り出した其のとき、冬は始まるのだろうか。

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