日々の雑感、他愛ないこと。印のように記してみたり。日々の呼吸を此処に。

(6月からお休みしていましたが、再開しました。)
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寫眞展


 ふとしたことから知った方の寫眞展を観てきた。(峰崎野人「居所」/TAPギャラリーにて、19日迄)
 風景を写した静かな白黒の寫眞にすっと気持ちが入っていくと、陰影により形をはっきりさせたものたちの声にならないとても小さな声が耳に入ったような気がしてなんだろうと想っていると、寫眞の風景に風が現れた。風は昔住んでいた村を想い起こさせ、其の頃見たり聞いたり想っていたことを思い出させ、しだいに其れは頭の中で物語化し、最後は亡くなった父へと繋がっていった。
 一見地味とも想える寫眞は、一見し強く訴えてくる寫眞とはまた別な魅力がある。風景寫眞のように中景から遠景を写したものは、画の中にいろいろなものが入り込んでいる。入り込んでいるだけ、自分が入り込め、気持ちを引き出してくれる。其れはとても個人的なものでとても静かなものだけれど、しだいに熱を増すものでもあり、そうして一見し強く訴えてくる寫眞と同様寫眞に烈しいものを見たりもする。
 御本人が在廊されていてお話を伺うことができたのもよかった。表したり作ったり(表現に限らず野菜作りなどであっても)の話を聞くのはとても勉強になるし、真摯な気持ちにもなり、あとが清々しい。画廊を出て、扉の硝子越しにもう壱度御挨拶をと振り返ると、其の方は丁寧に深々と御辞儀をされていた。
 画廊への道は方向音痴よろしく辿り着くまでに壱時間掛かってしまったけれど、道を尋ねた通りがかりの人たちも交番で対応してくださった方も(弐箇所に立ち寄ったうち、特に美術館近くの交番にいらした年配の方は最後の最後まで探してくださりとても助かった。)其れは其れは親切にしてくださった。
 装わない。そんな気持ちを意識した日でもあった。

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