日々の雑感、他愛ないこと。印のように記してみたり。日々の呼吸を此処に。 忍者ブログ

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夏果つ


 テレビでイングリット・バーグマン主演のガス燈を放送していたので、観ることにした。たぶん参度目だと想うのだけれど、面白い映画は忘れない。
 学校も嫌い、家も嫌い、日曜日も夏休みも嫌いな子供だったけれど、長い休みを猫と過ごすのとテレビで放送される映画を観る時間は好きだった。
 フィルムの中には記憶が紛れ込んでいる。拾歳の、拾伍歳の、眼だけぎらぎらしている頃の自分と、其の頃周りにあった光や影や匂いが。其れは悲しいけれど辛くはなく、醜いけれど堕落してはいない。
 今日も昼間は暑かったのに夕刻になり出てきた風は冷えていた。蝉の声はなくならないけれど、夏は遠退いたのだろう。
 あたしは相変わらず声をたてずに笑ってばかりいる。其れはちょっとおかしいのかもしれないけれど、感情に極めて素直なことだと想う。

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