日々の雑感、他愛ないこと。印のように記してみたり。日々の呼吸を此処に。 忍者ブログ

頁を戻る頁を捲る

卓の上の秋


 近所の小さな川の周りはまた草でいっぱいになった。見るとジュズダマが実(正確には実ではないらしい)をつけていたので、朝顔のように抜かれないうちにと拾ほど失敬した。黒くなったものばかり選んできたつもりが、まだ若すぎたらしく卓の上に置いておくとあっと言う間に白っぽく変わった。
 卓の上には其れと公園で失敬した楓の翅果と伯父の家から貰った柿が乗っている。拾日も経ったのに未だに熟さず、痺れを切らしおとついは林檎を、今日は蜜柑を買ってきてしまった。
 珈琲を淹れていると、鳩の鳴き声が近くに聞こえた。全くなんで鳩はあんなに苦しそうな声を出して鳴くのだろう。そう想っているのは自分くらいなのだろうか。冬が来ても鳩は何処へも行かない。鴉にしてもそうだ。やってくるのは鶫に白鳥に・・・。
 風のでてきた午後、少しづつ空気が冷えていくのがわかり、プロペラみたいな楓の翅果をてのひらに小さな夢を見ていた。ひつじ雲をみつけたなら、そっとしっぽに腕をのばしてみたい。きっとあのこが紛れ込んでいる筈だから。おなもみを沢山つけているだろうから、にゃあああなんて鳴かなくたって判ると想う。

拍手

      郵便箱

   
      * メールは表示されません