日々の雑感、他愛ないこと。印のように記してみたり。日々の呼吸を此処に。

(6月からお休みしていましたが、再開しました。)
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レッドカラント


 すぐりの枝が再び花屋に入り今度は迷うことなく手にしていた。此の間は実がまだ青々としていたのに、今度のはどれも熟れて真っ赤だった。
 大きな枝だったので枝を分けふたつにし瓶に挿して玄関に置いた。零れた分は珈琲カップに活け台所の窓辺に飾った。家の中がすごぶる華やかになったと想うのだけれど、元が元なのでたいしたことはないのだろう。
 あまりにも真っ赤で宝石のようなすぐりの実に口に放り込んでみたい衝動に駆られたけれど、かなりな酸味がありあまくないと知っていることもありそうせずに済んだ。口にしていたらきっと泣いただろう。味にでなく、いろいろなことを思い出したり想ったりして・・・。酸っぱい味は過ぎると必ずそうなる。冷凍の木苺を炭酸水に入れて飲むくらいがちょうどいい。
 まだ、夏、と云うわけではないのだもの。泣きたくない。夏なら泣くのもかまわないのに。何故だろう・・・。今度雨になったらミニトランペットの手入れをし、ビリー・ホリデイの奇妙な果実を聴こう。
 すぐりの実をつぶしても指が赤く染まることはなかった。

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