日々の雑感、他愛ないこと。印のように記してみたり。日々の呼吸を此処に。 忍者ブログ

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ゆるいような感覚と


 麻のパンツの裾をあげ、編み直したカーディガンにアイロンをあてた。布の端を始末したり、釦を付けたり、と云う位で自分にできる針仕事はかなり少ない。それでも裁縫度具を入れた四角い空き缶を取り出すのが愉しく、布用のボンドやマジックテープを使おうと想わない。
 積み重ねた小さな木箱(ドロワー)の引き出しには釦や紐やら細々したものが入っているが、使うでもなく此処を開け眺めているのも愉しい。何が何処に入っているのかすぐ忘れてしまうので、時々開けて把握しておく為でもあるのだけれど。取っ手の処にラベルを付けられるようになってはいるが、暫く付ける気はない。きちんとまとめてしまったり、余り可愛らしくしてしまったら、賑やかさだとか窮屈さだとかを感じるようになり生活を苦だと想ってしまうかもしれない。
 親戚の家やともだちの家に遊びに行き自分の家と違う処をみつけた、或の不思議でちょっと可笑しくて愉しいゆるいような感覚と一緒にいたいのかもしれない。かあさんの家も改築したのはいいけれど可笑しな処が幾つかあるし、此の借家もそうだ。和室の奥の壁は元は南と同じに硝子戸だったのだろう。天井にカーテンレールが付いている。南だってそうだ。カーテンレールの上の天井にカーテンレールが付いている。外さなくても支障がないものは外さなくてもいいし、隠さなくても支障がないものは隠さなくてもいい。
 見えないところまできちんとするのはだいじなことだけれど、麻のパンツの裾の不揃いな縫い目は自分らしく、穿いてみると丁度いい長さに仕上がっていた。

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